片付けや収納の仕事で!

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お片付け~収納~家づくりの事を綴ったブログです!
大切な我が家の参考にしていただけたら嬉しいです。

リノベーションとお片付けで暮らしを変える

 

捨てる! って本当に頭と体力を使って大変です。

 

ブログを始めて、他の方のブログを見るようになりましたが、

日本中にお片付けや収納アドバイザーがこんなにいるの???と、本当に驚きました。

 

今日は全国のお片付けのアドバイザーをされている皆様にも読んでいただきたいと思い、この内容にします。

長くなりますが読んでくださいね。

 

あるお宅に伺った時のことです。

70代のご夫婦の家のお片付けです。

 

しかし手伝いに来られた娘さんが、ご両親の物をドンドン捨て始めました。

今 ご両親が使われている物に対しても・・・  

 

「そんな物いりません! 捨てます!.」 とキッパリ言うのです。

 

ご両親は何も言わずただ寂しそうな顔をして娘さんを見ていました。

私は我慢できなくなってご両親から見えない部屋に行き、その娘さんと話し合いました。

 

私から見ると、ご両親が生きてこられた証を全て否定しているように見えたからです。

話をすると娘さんは涙を流しながらわかってくれました。

最後の日にはご両親にプレゼントまで用意してくれました。

 

「どうして そんな物まで捨てずにとっているの?」と思った物でも、

その人にとっては人に言えない大切な物かもしれないのです。

 

たとえば、「エッ???こんな汚いお鍋、捨てればいいのに!」と思ったとしても、

「結婚してお給料が少ない時に、初めて買った大切なお鍋なんです。」

と言うかもしれないのです。

 

こんなことがありました。

片付け中に古い手提げのバックが出てきたので どうするか尋ねると、

奥様は「それは主人が私に初めて買ってくれたプレゼントなんです。」と。

 

また別のお宅で70近くの奥様が私に

「これいらないから捨てましょうか?」と持ってきたもの・・・

それは結婚してからの通帳の束でした。

積み上げると高さ20センチは越していました。

 

私は「それは何十年もの生活が蓄積された大切な思い出ですからとっておきましょ。」

と、止めました。

もし奥様が亡くなられて、子供たちが遺品の整理をされる時に、

昔お給料が少なかった頃の親の子育ての大変さを考え、胸が詰まる思いになることでしょう。

 

またあるお宅での40代の奥様が「これも捨てましょうか!」と持ってきたものは

小学校の頃に使っていた算数の数え棒でした。

私は「捨てたらダメ」と言いました。

 

理由はその数え棒に・・・

亡くなられたお母さんが一本一本マジックで書いた奥様の小さな名前があったからです。

 

私も昨年、母が他界しました。

母が書いたメモや習字、そして「ぼけたくない」といつも言っていた母が、

頑張ってやっていた漢字ナンプレの本も大切に保管しています。

これらは全て使わない物ですが、捨てる事ができない大切な物です。 

 

年を取れば取るほど、書類は増え続けます。

アルバムの写真が増えるのと同じです。

 

もちろんキチッと何がどこにあるのか整理することは重要です。

たとえば取り扱い説明書だって、若ければ捨てても頭に入っているでしょうが

年配の方は忘れます。

 

私も先日FAXを買い換えて、その時説明書をサーっと読んだのですが、

ある時、こちらからFAXを流さないといけない時に、紙の差込口が見つからないのです。

送られてきた用紙を受け取るところはあるのに、どこ???  

そして、説明書を見て発見。

受け取るところの手前に、別に細いフタがあったのです。

以前使っていたものはこんなフタもなく、なるほどね・・・。

 

10年前に買った家電でも、年をとると使い方を忘れたりするものです。

(ただし、今家の中に存在しない家電の説明書は捨てましょうね!)

 

何でも捨てればいいというのではなく、

そして使っていないから捨てればいいというのではなく、

そのご家族に思いやりを持って接することが大切です。 

 

この場合の思いやり・・・って何? って思われるでしょ!

 

それはね、もちろん どうしようもなく捨てられない人ってたくさんいます。

私もどれだけの捨てられないお宅に伺ってきたことか。

だけど半ば強引に捨てましょう! と言わなくても、

片付けの作業中に自然と意識が変わるような雰囲気に持っていけるようになるのです。

 

それは見えない “片付けの技” なのです。

片付けの経験と件数をこなさないと湧いてこない“不思議な技”です。

多くの家に伺えば伺うほど思います。

片付けとは本当に奥が深いものです。

 

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コメント

    • たくまま
    • 2011.10.11 12:04am

    最近の流行は断捨離とかときめきで捨てるとか、捨てる事ばかりで、
    その先は…???と疑問を持つ事が多いですね。
    ときめくか…喪服にときめくか?考えるだけで罰当たりそうです。
    整理収納アドバイザーの方のブログやサイトも色々な
    お片づけのヒントがないかよく見ますが、ビフォー、アフターの差が
    ほとんどない写真が多い。仕上がりのクオリティが低いというか…
    5歳のうちの子が整理収納アドバイザーのどなたかのサイトの
    アフター写真を見て一言
    「これどこが片付いたの?」…と(笑)
    テレビの周りにたくさん色々なものが並べられていて、何も変わった様に
    見えなかったのでしょう。
    物を捨てただけで、クローゼットの中がこんなに!と言われても、
    また服買ってくれば元の散らかる状態になるのでは…?と
    疑問に思うことも多々あり。
    やはり資格だけで、判断はできないのですね。
    お片づけに肩書きは無意味。
    やはり実績と、仕上がり後のクオリティだと先生のブログを拝見して
    再認識しました。

  1. 先生の愛情溢れるこの記事にジーンとしました。
    不要なものは使わないから処分。
    でも処分の基準って何?
    それって人が決めること?
    有る程度のラインは共通してると思います。
    しかし先生のおっしゃる通り、人から見たらなんてことない物でも持ち主は捨てられない理由があるんですよね。
    だからと言って持ち過ぎも片付かないし…
    「どうしよう、困った!」
    というとき、アドバイザーさんの登場だと思います。
    もし、困って相談している自分の気持ちを尊重して貰えなかったら悲それはそれはとても悲しいと思います。
    「不要かどうかの判断に向き合いたくない」
    大切な理由が有るでしょうから。
    先生は、子供を5人育てあげ、子育て中はワーキングマザーとしても慌ただしい毎日を送られていましたんですよね。
    私も主婦ですが決して同じことは出来ないと思います。
    私が感じる先生の説得力のある部分はやっぱりそこです。
    子供5人いて、働いて、家が綺麗で、使い勝手の良い家具を自分で作っちゃう。
    凄すぎる~!
    「片付けの天才!」でもあり「収納の母」でも有る先生には今後もお体に気をつけてお仕事して頂きたいと思います。

    • ナカノ
    • 2011.10.11 7:03pm

    安東先生のご意見を、
    もっともだと思って読ませていただきました。
    テレビの収納術、参考になる点もありましたが、若い方の(考えの)収納だなと思いました。
    やる気があっても、
    一気に片づける体力がありません。
    それをやる気のなさと評価されますと、
    落ち込み、自分自身を否定して
    責めたりする方もいるのではないか
    と思いました。
    また、主婦ですと、家族のものに関しては、
    自分のときめきという主観で、
    即座に処分できないのです。
    ときめかなくても、
    必要だから持っていないといけない物も多い。
    でもこのような厳しくきっぱりとした
    指導をされる、
    若くて可愛いこんまり先生に敢えて依頼したい、という年配の方はいないはずです。
    ベテラン主婦になりますと、
    若い女性に教えを乞いたいとは、
    まず思わないと思います。
    一応は主婦としてプライドがあると思うのです。
    ファッションや趣味が多い、
    若い主婦、OL、学生が
    ターゲットの片づけ方法と思います。
    洋服、靴、メイク用品、可愛い雑貨など、
    こまごま集めていて、
    収拾がつかなくなっているような。
    また別のアプローチで、
    片づけや収納をされている先生のブログに、
    またお邪魔させていただきますね。

  2. >たくままさんへ
    安東です! なんとまぁ チェックの厳しいお子さま。。。女の子ですか?
    私のテレビの放送でも、しっかりチェック入れられそう^_^;  顔もお化粧はげてないか、時々 鏡見ます。ロケ中はほとんど鏡を見ないので。お子さんから、口紅くらい 付ければいいのに このおばさん!って言われそう(-_-;) キャー(^_^;)

  3. >☆micchy☆さんへ
    安東です。実はワタクシこのブログ書いている時に、昨年亡くなった母を思い出し ちょっぴり涙が・・・
    もっと親孝行しておけばよかったと。いなくなった今では何もしてあげられません。
    ☆micchy☆さんも親孝行してあげてくださいね。

  4. ナカノ様
    安東です。コメントを読ませていただきながら、自分自身のことも考えました。
    ナカノさまのコメントに
    「やる気があっても、一気に片づける体力がありません。それをやる気のなさと評価されますと、落ち込み、自分自身を否定して責めたりする方もいるのではないかと思いました。」と。
    私も50代半ば。10年前とは大きく違います。10年前は一気にできたことでも、今はアー疲れた…ちょっと横になろう!となります。若い人には絶対に理解できないと思っています。
    またナカノ様のコメントを拝見しながら、色々思い出してしまいました。
    私が実際に伺ったお宅で、更年期で片付ける気持ちになれない方や、散らかっていることが原因でうつ病になった方をたくさん見てきました。
    その方々に対して やる気がない! とは言えません。もちろん このような場合はテレビでの放送はできません。
    娘さんが更年期のお母様を心配され、親子で一緒に片付けた家。
    10年間 更年期に悩み続けた奥様は、この間、一歩も家から出ていません。その間、ご主人がお子さんのお弁当を全て作られ、夫婦で更年期を乗り越えられ、ふと家の中を見るとすごい状況。仕事をしながら家事を全てこなすことも難しく、助けを求めてこられた家。
    単に「片付けをさぼっている!」なんて軽い問題ではないのです。
    ナカノ様がおっしゃるように、もし私が若かったら おそらく私にはお電話してこられなかつたと思います。若いアドバイザーの方には無理があります。
    私は20代30代、そしてテレビに出るようになった40代半ばまでは、仕事としてではなく、好きでアドバイスをしていました。
    たくさんの知り合いの家の模様替えや片付けです。
    今ではこんな私でも、その頃は「アドバイス料を戴くなんてとんでもない。」という気持ちがあったからです。
    失礼かもしれませんが、色々なお片付けのアドバイザーの方々のサイトを拝見しますと、これでアドバイス料やコンサル料を頂いているの?と不思議になることが多いのです。
    このブログにも書いたように信じられない数のお片付けアドバイザーの方がいらっしゃいます。
    人にアドバイスする前に、まだまだ修行しないといけないのでは?と私は思うのですが。
    おっと、また辛口になってしまいました。
    こんな私ですが、これからもブログ見に来てください。
    安東英子

  5. 資格講習は家事検定みたいな気分で興味がありましたが、主催の方のブログに一部ですがアンシアという方の以前やっていた掃除番組の引用がいくつかあって辞めました。私は録画してセリフも覚えてたので。電話応対も整頓されてない(笑)ので辞めました。ルールを実行しやすい事務所等ならまだしも他人の家はとてもムリと私は思います。家々によって、またその人が片付かない理由や人生に関わる物など考慮も必要そう。毎回パズルのような話ですね(*^_^*)付け焼き刃の講習なんて、いざ片付けたら挫折して片付け鬱になるので自分なら受けたくないと思います(笑)。いくつかのアフター写真を拝見し、先生は根気強いし手際や知恵が深いと思いました。

  6. >みみうさぎさんへ
    凄い!! セリフを覚えていた!!
    電話応対も整頓されていないって、そのご本人がですか?
    「その人が片付かない理由や人生に関わる物など考慮も必要そう」
    おっしゃる通りです。
    ですから私は若い方にはアドバイザーは無理だと思っています。
    この歳になって思うことです。
    ある意味、人生のカウンセリングですから。

  7. >安東英子さん
    お返事ありがとうございます。家事のやる気が出ない時、かもめ食堂など様々な家事してる画像みるのが好きなんです。つられて家事できるから(笑)
    なのでセリフを覚えるほどやる気が無かったというわけです…(笑)

  8. >みみうさぎさんへ
    なるほど・・・そうでしたか(ノ◇≦。)
    それで覚えていたんですね!

    • さぴょん
    • 2016.06.25 6:05am

    26歳で掃除や片付けに興味があり、いずれお仕事にできればな・・・
    と考えているものです。
    安東さんのテレビやブログも見せてもらっています。
    いろんな方のコメント読ましてもらって、「なるほど。」と思いました。
    忘れないでおきたいなと思いました。

    タイムラグがありますが、残させてください。

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