リビング階段＆吹き抜け

新築の図面を見る時に、みなさん当然間取りや動線を真剣に考えると思いますが、

もう一つとても大切なことがあります。

 

そしてこれはほとんどの方が気がついていません。

 

それは　　　音の問題・・・　 　　　

 

今日は　リビング階段と吹き抜けのデメリットを。

また吹き抜けの冬の寒さについては昨日のブログを読んでくださいね。

 

数年前から、リビング階段や吹き抜けを取り入れる人が増えています。

 

特に小学生以下のお子さんがいる３０代のご夫婦が多いようです。

ハウスメーカーや工務店の営業マンが進めている事もありますが、 建て主側も 「リビング階段と吹き抜けは絶対にほしい。」 と希望しているようです。

 

理由を尋ねると・・・

1.子どもが家に帰ってきた時に、直接２階の子ども部屋に行かないように。

2.「ただいま!」と必ずお母さんと顔をあわせるように。

3.子どもの友達が来た時に、どんなお友達と付き合っているのかがわかるから。

4.リビングを中心に家族のコミュニケーションをとれるから。

5.家族の気配を感じることができるから。

6.営業マンに「直接２階に上がると将来非行に走る。」と言われたから。

という、驚きの答えもありましたが・・・

 

今日は　

リビング階段や吹き抜けにはどんな困ったことがあるのか

一緒に考えてみましょう。

 

今　小学校１年生のお子さんは、１０年後には高校２年生になります。

年頃になると、何かと問題があるようです。

来客のない家ならいいのですが・・・

もし、夜に「一緒に食事でも!」と、ご両親の友人達が集まってきたとします。

 

年頃のお子さんは、その方達の中を通らないとお風呂に入れません。

恥ずかしがって子どもがお風呂に入らない!という話を聞きました。

 

それとは逆に年頃のお子さんが、お友達を連れてきたとします。

お母さんは、　「おじゃましまたぁ～おばちゃん～また遊びにきまぁ～す」と、

いつ降りてくるかわからない子どもの友達に対してこう思うのです。

 

「アー　困ったわぁ、お風呂に入りたいけど、素顔を見せられないから、

化粧を落とせないわぁー(-_-;)　パジャマも着れないし・・・

アー　疲れた・・・ 早くお風呂に入って寝たいわm(__)m　

早く帰ってくれないかしら」

 

次に音の問題

リビングに階段があり、吹き抜けの場合、

２階の部屋まで話声や生活音が丸聞こえ!

 

テレビ西日本「ギュギュっと!」で昨年放送したお宅でも、

ー階リビングで普通に話している声が、2階の寝室の中まで聞こえました。

 

この放送を見ていただいた方で、

「吹き抜けにする予定でしたが止めました。」 という方がいらっしやいました。

 

特に受験生を抱えているお宅では、会話が全て筒抜けなので、

絶対に奥様が友人を呼べないと言いますし、

電話がかかってきたら、トイレの中で話す・・・という方もいました。

 

若いご夫婦の場合、 その事を考えていない・・・

目の前の生活しか考えていない・・・ このような方が、非常に多いのです。

 

10年は早いものです。

子どもが小学生位までなら、まだいいのですが、

中学生になると中間や期末テスト、 そして受験となり、

家族が気を使う結果になるようです。

 

次にテレビの音や食器を洗う音、掃除機をかける音、ドライヤーの音。。。

生活には様々な音があります。

 

ご主人が先に寝て、奥様はゆっくりドラマを見たくても、 寝室に聞こえるので、

ボリュームを３位にして、 テレビにグーンと近寄って見ています(-_-;)と言う方も。

 

また共働きの方で休みの日に、

朝から掃除機かけて・・・と 山ほどすることが溜まっていても、

ご主人が前日の飲み会で二日酔いで寝ていると・・・

「うるさーい」と怒るので、何もできません(-_-;)」　と。

 

この方の場合、 ご主人が吹き抜けやリビング階段を反対されたのですが、

奥様はインテリアの雑誌を見るのが大好き。

雑誌を見て憧れていたので、ご主人に頼み込んで

吹き抜けとリビング階段をにしたそうです。

 

音の問題、また床暖をしていないので冬は特に喧嘩が絶えず・・・

夫は何かあるたびに、　「だからやめておけって言っただろ」と・・・

 

家を建てる前は、喧嘩なんてほとんどしなかったのに、

今は夫から白い目で見られ

「後悔しています。主人の言うとおりにしておけばよかった」

と、半泣き状態。

 

そしてこの夫婦喧嘩も、2階の子ども達にも筒抜けなのです。

 

「家族の気配を感じる家がいい。」

「リビング階段があると家族のコミニケーションがとれる。」

と思って建てた家が、

お互いが気を使いながら生活していると

後悔されている方がたくさんいらっしゃいます。

 

以前、私の講演会「後悔しない家づくり」に参加され、

家を建てられた若い奥様が、

先日建て替えを考えていらっしゃるお母様と一緒に相談会に来られました。

 

その若い奥様はプランの打ち合わせの時に、ハウスメーカーの営業マンから、

リビング階段と吹き抜けを勧められたそうですが、

「絶対にやめてください!」と言ったそうです。

 

リビング階段や吹き抜けは確かに開放感があります。

でもまだまだデメリットがあります。

 

このデメリットを知った上で、覚悟して取り入れないと、

夢と現実は大きく違ってくるのです。

 

最後に・・・こんなご相談をいただいた事があります。

 

家の中のどこにいても、何をしていても

生活音や話し声が聞こえ、安らげる時がない。

２階に屋根裏部屋を造りたいくらい・・・と。

 

この方は半ば　うつ状態になっていました。

 

福岡にお住まいでしたら、私もなんとか方法を考えリフォームできたのですが、

お電話で不満を聞いてさしあげることしかできませんでした。

 

いいですか! 図面には 音 は書いていません。

一階のキッチンでお皿を洗っている音が、

2階の寝室の中まで聞こえる! とは書いていないのです!

 

まだリビング階段と吹き抜けのデメリットがあります。

またお知らせしますね。

 

将来困った時に、リフォームする費用があればいいのですが、

せめて10年後の自分達家族の生活スタイルも考えて

プランをじっくり検討したいものです。

 

ワタクシ・・・実はブログを真剣に書き始めたのが、今月の１日なんです。

それが昨日、初めてアクセス者数が１，０００を超えました

皆様のおかげです。本当にありがとうございます

まだまだ書きたいことが、山ほどあります

時々、辛口になる時もありますが、これからもよろしくお願いします!

 

家を建てる方、リフォームされる方、

片付けができないと悩んでいらっしゃる

全国の皆様の参考にしていただけたら嬉しいです  

 

今日もプチッとよろしくお願いします!