家を建てる・・・人生で一番楽しい時でもあり、一番悩む時でもあります。
昨日 一昨日と二日間 「住まいるフェア福岡２０１１」が開催され、
私はJR博多シティ前広場の会場内ブースの相談コーナーで、
新築やリフォームをされる方々のご相談を受けていました。
私の一番の得意分野、
実は新築やリフォームのプランを考えることなのです。
テレビに出演するようになって、早いものでちょうど１０年。
皆様からの悩み相談を受けてきて、
そしてたくさんの家に伺ってきたからこそわかる、住まいのデメリット。
どうしてこんなことになってしまったのだろうか?
と、思う家を数えきれないほど見てきました。
口には出しませんが、奥様の泣きそうな顔を見ると、
設計された方に対して腹立たしくなることが何度も何度もありました。
住まい手の事を考えた家づくり。
家事動線や、生活する為になくてはならない多くの物を収納するためのスペースを、
シッカリ考えた家づくりがしたいと思い、
私は新築やリフォームを工務店さんと一緒に手掛けています。
また建築条件付きの土地を購入された方やハウスメーカーが決まっていて、
本当にこのプランで契約して大丈夫なのかと悩んでいる方のご相談も受けています。
そして、この二日間 多くの方々の新築やリフォームの図面を拝見し、
以前から思うことがありましたが、今日はこの事について書きたいと思います。
こういう内容になるとワタクシ辛口になってしまいます。
しかしワタクシの気持ちもお察しいただければと思います。
私の自己紹介のページにも書いていますが、
たくさんの失敗されたお宅に伺ってきて、私まで落ち込み、
この仕事を辞めたいと思ったほどですから。
この二日間、そして過去に拝見してきた図面、
そして伺ってきた家を見てきて思う多くの事。
全てをこの一ページには書き尽くせませんので、少しづつ書いていきます。
そして「新築・リフォームする前に」のテーマに入れていきますので、 是非参考にしてください。
たくさんの図面を拝見させていただいた時に思うこと・・・
設計された方には申し訳ないのですが、
どうしてこんなプランが提出できるのか不思議でならないことが９割。
中には「よくぞ こんな家事動線の悪い不思議なプランを考えついたものだ!.」と、
ある意味感心する時もしばしば。目が点になる とはこのことです。
この二日間の中でも、よくこんなプランで建築士と名乗れるな…と驚くことも。
それも一級建築士が考えたプランとなれば、 ますます私としては心の中でこう思うのです。
「こんなプランしか作ることができなくても合格するの?」と。
そしてあまりにもひどいプランを見た時は、しばし言葉を失い…背中が丸まり、
頭がテーブルにくっつくまで落ち込みます。
そして気を取り直してアドバイス再開。
私のアドバイスの方法は、まずご相談者に玄関から順番に色々な質問をします。
すると顔が曇ってきて・・・困った顔をされ、
「どうしましょ・・・このプランで契約できないです。」 と気づかれます。
ここが重要で、私が問題点を全て言ってしまうのではなく、
ご本人が気づくことが一番大切なのです。
例えば・・・掃除機はどこに収納するの?
電話はどこに置くの? 携帯の充電はどこでするの?
食材はどこに収納するの?
と、このレベルの質問にも答えられないのです。
つまり・・・このスペースすらないのです。
私は図面を拝見させていただいた時に、
ここが困る! ということはすぐにわかりますから、そこを逆に質問するわけです。
まだまだ たくさんの質問をします。
中には、テレビはどこに置くの?という質問をする時もあります。
そして出てきた問題点を設計士に伝え解決してもらわないといけません。
もちろん中には、「ここをこうしたら解決します。」という簡単な場合もありますが、
ほんとどの場合プランは白紙になってしまいます。
だって相談者の方は、
そのプランでピンとくるものがない・・・ これで契約して大丈夫?
と何かしら不安を抱いてお電話されてくるわけですから、 次々に問題点が出てくるのです。
例えば相見積りを取られていて、「どちらで契約しようか迷っています。」
という場合に、ハッキリと「こちらを断ってください。」と言うこともあります。
でも一番厄介なのは、 親戚や知人、また知人の紹介で家づくりを考えている方なのです。
遠慮があって、例えば・・・
「このキッチンでは収納が全く足りないので、 他のプランを出してほしい。」
と、なかなか言えなく困っていらっしゃいます。
中には「主人の会社の方の紹介なので、断りたくても断れなくって・・・」
と、頭を抱えている奥様もいらっしゃいます。
私は講演会で必ず言います。
「友人・知人には頼まないこと」
では続きはまた
家づくりは人生の最大イベント! 人生最大の真剣勝負ですよ!
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